あなたは、いまの仕事・生活に満足していますか?
人生を変えたいあなたへ
このサイトを読んでいるみなさんは、「人生を変えたい」「新しい一歩を踏み出したい」「自分が変わりたい」という想いを抱いた成長意欲や向上心をお持ちの方だと思う。想いの強さは人それぞれでも、そういう気持ちがなければ、読もうとは思わないはずだ。
少し漠然とした質問になるが、いまの仕事・生活に満足していますか、と質問されたら、果たして何人が「はい」と気持ち良く答えられるだろうか。悠々自適な生活を送っている私でさえも、次から次へとやりたいことが見つかって、それが思い通りに運ばないことは日常的に起こる。だからこの問いに対して素直に「はい」とは答えられない。
脱サラ起業のきっかけになった14の問い
本の中でも紹介したが、私が会社を辞めるかどうか迷っているとき、もっと具体的な質問をいつも自分に投げかけ自問自答していた。その質問は次のようなものだ。
- 会社でやりたいこと、挑戦してみたいことがまだたくさんあるか?
- 会社の中での自分の明るい未来が描けるか?
- 自分があこがれる理想の上司はいるか?
- 自分は会社にとってかけがえのない存在か?
- この先、昇給が期待できるか?
- この先、昇進が期待できるか?
- この先、キャリア、スキルアップが期待できるか?
- 仕事、生活のためには、自由は制限されても仕方ないと思うか?
- 自分の仕事が社会に貢献していると実感できるか?
- いまの仕事が自分には天職(ライフワーク)だと思うか?
- 月曜日の朝、気持ちよく起きて会社に行けるか?
- いまの仕事は、もともと自分がやりたかった仕事か?
- いまの自分は、なりたかった自分なのか?
- いまの仕事、あるいは会社生活を通して、自己実現ができると思うか?
私は、この14の問いに対して、すべてが「No」だった。特に最後の問いである「いまの仕事、あるいは会社生活を通して、自己実現ができると思うか?」が重くて辛い質問だった。心理学者のユングによれば、自己実現とは、ひとことで言うならば「自分の内なる可能性を最大限に発揮し、真の自分らしさを体現すること」ということだ。私は、このままいまの会社で仕事を続けても、自己実現など到底できるはずもないと感じていた。
なぜこの問いに対してすべて「No」なのか。それは一言でいうなら「自分らしく」生きていないからだ。はたから見れば、一流大学から大企業管理職のコースは、世間の評価も高く、人もうらやむような生き方に見えるかもしれない。だが私の場合、裏返せば「他者の目」を過剰に意識させられて、他の人が望むような生き方をしてきたに過ぎない。そこに「自分らしさ」は見えない。
目の前の現実は自分が創り出している。
自分らしくない、望むような生き方ができない、それはなぜか。誰のせいなのか。家庭や職場の環境・人間関係だから仕方がないと思うかもしれない。しかし、目の前の現実は、ほとんどの場合、自らが創り出しているものだと考えて間違いない。DVやパワハラなど例外的なものを除けば、目の前に広がっている自分の望まない現実は、自分が選択して招いたものだ。
人のせいにしても現実はなにも変わらない。でも自分のせいでこの現実が創り出されていると考えたらどうだろうか。心理学でよく言われる「過去と他人は変えられない。未来と自分は変えられる」をよく考えてほしい。ということは・・・・自分で創り出している現実だからこそ、自分自身で現実は変えられる。
私は、生き方に迷っている人、人生の岐路に立っている人に会うとこんな言葉をかけている「目の前の現実は、自分で創り出している。だから自分で変えられる。未来はえらべる」と。さらに付け加えれば「すべての変化は、あなたの最高の未来につながっている。勇気を出した人に世界はやさしい」と。
どうか変化を怖れず、自分が変わる、人生を変えることに挑戦してほしいと心から願って止まない。
人は誰でも劇的に変われる。
最近知り合った方からすると想像できないかもしれないが、私はもともと消極的で後ろ向きの人間だった。積極的になにかに取り組んだり、挑戦したり、人前に立ったり、友達や人脈をつくったりがとても苦手で、失敗したくない、嫌われたくないという気持ちが強く、目立たないようにしていた。これは、学生時代、サラリーマン時代の私を知る友人や同僚に聞いてもらえればわかるが、以前の私といまの私は、まったく別人のように変わった。脱サラ起業と同時にまったく生まれ変わったかのように、なんでも積極的に行動し挑戦できるようになった。
人は、どんなときに変われるのだろうか。私は人生の中で2度、自分の中の“やる気スイッチ”が全開し、目的に向かって全力で駆け抜けたことがある。二度目はこの本書で綴っている脱サラ起業してからのことだが、一度目はさかのぼること30数年前の大学受験のことだ。東京六大学野球の早慶戦にあこがれて、先生や両親の反対にもかかわらず、無我夢中で勉強して早稲田進学を果たした。
やりたいこと、好きなことがヤル気スイッチを入れる。
人生の中で、この大学受験と脱サラ起業の2つに共通していることは、やりたいことが見つかったときだ。やりたいこととは言い換えれば、好きなこと、興味関心のあることだ。ヤル気スイッチが入るのは、人それぞれかもしれないが、やりたいことが見つかったとき、好きなことをやっているときに本気になる人も多いはずだ。それまで眠っていた野性的な才能や情熱が目を覚まして一気に開花する。だから人生が劇的に変わっていく。さらに、好きなことに自分の生まれてきた役割や使命を感じたら、その変化はさらに加速していく、そういうものだと思う。 次回から「好きなことを仕事にするにはどうしたらいいのか」について私なりの意見を書いていく。